著作権の大切さから学ぶ社会モラル

著作権の大切さから学ぶ社会モラル


著作権法が'04年と'07年に改正されました。
'04年には企業への罰金が科せられるようになりました。
'07にはその額が2倍に改正されたのです。
同時に個人に対する刑罰も同じように2倍に改正されました。



その刑罰は個人の場合は「1000万円以下の罰金若しくは10年以下の懲役」。
企業においては「3億円以下の罰金」とされています。

罰金の額を見ただけでも著作権違反がいかに重大な罪なのか想像が付くことでしょう。

 

 

ここでまず、法律について少し触れてみます。
法律は一般的に難しいものと思われがちですが深く考えてしまう必要はなく、どんなものなのかといった程度は社会人として知っておきたいところです。いわば社会のルールでありますから知らないでは通らない場面もありますので、生活者としてもある程度は理解しなければなりません。

 


法律で禁止された行為には、刑罰が科せられないものもあれば、罰金刑のみ科せられるものもあります。
当然のことながら実刑(刑務所に服役する)が科せられるものもあります。
執行猶予とは、裁判所で実刑判決が言い渡される場合に執行猶予が付くと、執行猶予期間を社会でまじめに過ごせば服役を免れることができる制度です。これらの刑は罪の重さに比例して科されると言えるでしょう。


刑法にはあらかじめ罪の重さの限度が示されています。
著作権法でいえば「1000万円以下の罰金若しくは10年以下の懲役」と明確に記されています。

これは著作権法に抵触した場合どんなに罪が重くても10年以上の懲役は科せられることはなく、罰金刑の場合は1000万円を超える罰金を払うこともないと定めているのです。裁判によって、無罪を含めどれが適切な刑罰なのか下されることになります。



軽犯罪法などによく見かけますが、罰金しか定めがなく実刑が記されていない罪があります。
このような刑法に抵触した場合には実刑を科せられることはありません。
しかし罪には間違いありませんから絶対にやってはならないことです。





 

著作権法以外の法改正で社会的影響が大きかった例としては道路交通法があります。

当時、酒気帯び運転をした場合罰金が30万円と広告されました。
道路交通法の条文には最高50万円とされていました(現在は改正され更に罰金が高額になりました)。
この刑罰の50万円だけで比べてみると傷害罪と同じになります。


改正以前は、酒気帯び運転では5万円程度の罰金でした。
5万円程度の罰金が30万円になったということは酒気帯び運転は重犯罪になったのです。
飲酒運転をした場合に実刑の可能性もあり得るのです。
この罪の違いを理解していないために人生を狂わせた人が何人もいます。
飲酒運転によって実刑を受ける可能性があるこの重大さを確実に理解しなければなりません。




飲酒運転に対する罰金が大幅に改正されたことによって企業が社内規定を設けるようになりました。
これによって道路交通法の改正は社会に浸透したとも言えます。
犯罪と認識していない人も「罰金の30万円はともかくとしても免職は困る」といって自粛をする傾向が起きました。実刑を受けた場合の家族の立場を想像すれば絶対にやってはいけないことと理解できるでしょう。



道路交通法の改正では企業責任を科したわけではありませんが、飲酒運転をした人に対しての社会的批判(社会的モラル欠如)から雇用側の問題にまで発展してしまう現象が起き出した為に企業が社員に対して策を講じ飲酒運転に対する意識が変わった人が多くいます。

 

 

ここで再度、'04年の著作権法改正でなぜ企業責任が科せられるようになったのかを考えてみましょう。

著作権侵害への意識を変えるには企業が意識を変えると社会的にも加速的に浸透します。
法改正にはそんな目的があったと言えます。企業が著作権に違反した場合最高で3億円の罰金となれば企業も慎重に対応するでしょう。個人情報やセクハラ等に関しても社内でガイドラインや規定を設け実施しています。企業の立場からこの法改正を受け止めれば著作権に関する社内規定を設けることでしょう。

 

ここで私達大人が考えなければいけない事は
今子供のしつけとして著作権を侵害してはならないことを今まで以上に重きをおいて教えなければならないということです。

著作権法は、本来文化の発展に寄与することを目的として定められた法律です。
「もし自分の書いた作文が他人の名前で発表されたらどんな気持ちになる?」など問い掛けをしてみるなど、著作権を理解しながら、創作者に対して敬意を表する気持ちを持つことなど、しつけとして子供に気づきを与えられたなら喜ばしいことです。

 

日常的にウイニー等から無料で音楽をダウンロードしていることは明らかな著作権違反になります。
飲酒運転の法改正の例からわかるように時代は変わりました。
今までのような意識で著作権を軽視していると大きなツケが後々まわって来てしまいます。


将来わが子が就職をした時のことを考えてみて下さい。
企業にとってどんなに優秀な学歴を持った人材であっても著作権に関しての知識がなかったとしたら致命的な問題を起こす可能性があります。
仮にその人材が企画力に優れていたとしても著作権違反をしたとしたらその企画がどんなに素晴らしものであっても無駄になってしまいます。

著作権の本来の目的では「文化の発展に寄与する」はずなのですが著作権自体が権利であるがために権利収入も付いてまわります。ここには経済活動が発生するのですが、それを理解することも子供にとっては学習です。その権利収入の影響から著作権法の改正がなされたことも事実であります。



著作権侵害に関する意識を子供の頃から持たせておかなければならない時代になったと言えます。それは、著作権法の改正を見れば明らかで、企業も著作権すべての知識とは言わなくとも、著作権に意識を持って行動できる人材を求めることでしょう。21世紀は法に関する知識を身につけておかなければ社会人として認められない時代です。

 

なぜならば、インターネットの普及によって個人による情報配信が容易にできるようになったからです。
情報を配信する際に法律を知らずに安易に配信をすると違法になることがあります。
これは著作権を含め、刑事事件に発達する可能性も大きいのです。

1つの決まり事(法律、社会ルール、暗黙ルール)が「なぜ生まれたのか」これに疑問を持てる人間にならなければこれからの時代は取り残されるでしょう。社会的モラルのない人間は社会からは必要とされなくなります。「モラルを理解する」「ルールを理解する」「仕組みを理解する」これらの力は必ず身につけなければなりません。

 

食品などの偽装問題からも解るように、違法行為でなくとも企業責任としての社会的モラルが問われるようになりました。今までは特別に大きく取り上げられなかった偽装行為を現代では国民の怒りとしてマスコミもトップ記事で扱います。これからの企業は社会的モラルの部分について慎重になって来ます。社員の行動に違法性がなかったとしてもネット上で批判をうけるような事態になれば企業イメージを損なうことになります。社会はモラルある人材を求めることでしょう。それは社会人になる以前から求められる要素です。




小さい頃から一生懸命勉強をして受験戦争に勝ち抜いて一流大学を卒業し、一流企業に入社したとしても情報モラルの欠如によって著作権の侵害をしてしまい会社に損害を与えてしまえば将来の明かりは見えにくくなってしまいます。テストの点数として評価される教科だけが大切ではないと証明する一幕かも知れません。これからの企業は「社会モラル」「情報モラル」や「法的知識」「知的財産」に関して敏感にならざるをえなくなります。

 

もしかすると今後の入社面接で音楽の趣味がある場合などは入手方法など聞かれるかも知れません。
そこで「友達から・・・・」その一言で「法律知識やモラル」に欠けると判断されてしまうかも知れません。著作権のある音楽を友達から貰っているようでは法律に関する意識が薄いといった判断材料となります。これからの時代、企業がどんな人材を求めるのかも含め社会人として情報モラルが一般常識の1つとして必要となると踏まえた上でそれらの要素を持ち合わせた子育ても考えなければいけません。


情報モラル ポータルサイト開設