学校裏サイト

学校裏サイトがいじめ問題になるとき

 

 

実際に、子ども達の利用する掲示板での書き込みを見てみると、通常、教室の片隅や部室で会話されている内容がWEB上で行われているようです。

 

「○○先生嫌い!」「△△君は××ちゃんと付き合っている」などの子どもにありがちな会話やうわさ話も、教室の片隅で話されているのであれば、重大な問題に発展してしまう可能性は低いと思われます。


ですが、学校裏サイトというWEB上で、文字によって会話することによって不特定多数の者が知ることができ、その会話が文字として残り、繰り返し読むことができてしまう。
この状況が、悪影響を及ぼすきっかけのひとつになるのです。

 

個人が特定できる固有名詞がそのまま書き込まれてしまっている場合で、露骨な誹謗中傷がターゲットになった人物に集中してしまい、その情報に信ぴょう性が無いにもかかわらず、いかにもそれが事実であるかのように現実世界の学校内でもウワサをされてしまうケースや、特定の生徒をいじめるための打合せが行われてしまうケースもあります。


当然、ターゲットとなった子に与えるダメージは深刻です。

 

また、最初は単なるグチが書き込まれた場合でも、それに共感し原因を究明するかのような書き込みが続く時もあれば、投げ出すようなあきらめの言葉が書かれる場合もあります。

時としてそこで、容姿や服装を批判する言葉が出たり、背景や理由を説明しないまま会話が進められたりもします。気持ちを表現するのに「ウザイ」の一言で済まされ、自分を批判されたと思い込み、互いの誹謗中傷が始まるケースはよく見かけます。

 

学校裏サイトには、度々、何に対しての気持ちか分からないですが「ウザイ」との書き込みがあります。
それは「ターゲットとなっている人に送ったメッセージ」なのか「批判をし合う全ての人達に対して」なのか「特定の人に対して」なのかは分かりませんが、攻撃の流れが、始めに「ウザイ」と書き込みをした当人に対しての攻撃へと変わってしまうことがあります。
そして匿名で書かれている当人を捜そうとする内容から、根拠のない実名がいくつも上げられ、確証のないまま本人と決めつけ、実際の教室でのいじめに発展してしまうこともあります。

 

誹謗中傷を書き込んだことが悪いのは確かです。しかし、学校裏サイトを隅まで読んでいると、「誹謗中傷が始まる瞬間」があるのです。それはとても単純なことであることが多く、冗談を本気ととらえてしまったことが原因であったり、主語がない発言を自分のことと勘違いしてとらえ、怒りを感じたといった些細なことが発端となっているのです。

学校裏サイトへの対応

 
学校裏サイト問題では、各地の学校や教育関係機関などが学校裏サイトを探しては削除依頼を出したり、内容を確認しては書き込みをした生徒を指導しているようです。


しかし、それらは有効な場合もありますが、根本的な解決にはつながりません。
「学校裏サイトを作ってはいけない」と指導したところで無くなるわけではありませんし、「学校裏サイトを消しなさい」と言っても別の学校裏サイトができるだけでしょう。

学校裏サイト全てではありませんが、子ども達にとっては必要性があって生まれたもので、子ども達の気持ちのはけ口になっているのも事実なのです。

 

ですから、学校裏サイト内で誹謗中傷が盛んになった部分だけを見て、学校側が抹消しようとする策は得策ではないように思われます。
規制だけすることは根本的な解決にはなりません。繰り返しになりますが、学校裏サイトは、子ども達にとっては必要があって生まれた部分があります。

なぜ子ども達がそこに至ったのか、指導者側にその気持ちを考えて欲しいと思います。

 

学校裏サイトから問題が発生したのなら、学校として少なくとも文字会話から生じる誤解の原因だけでも指導して欲しいものです。
それすら指導されないのであれば学校裏サイトが消えることはありませんし、根本的に子ども達と向き合うことにはなりません。
悪口を書いたことだけ注意を受けても、悪口を言いたい気持ちを解決してないのですから、「書き込んだ生徒が悪い」とだけの指導では子ども達にしこりやわだかまりが残ってしまう可能性も否定できません。

 

指導者側は、トラブル発生の原点を見つめなければなりません。

学校裏サイトに書かれていて、問題に発展する文字会話の内容の多くは、現実社会では毎日当たり前のように話されていることです。


それがなぜ、ネット社会では問題に発展してしまうのか?

現実社会とネット社会の違いを子ども達に伝わるように指導し、それと同時に、現実の子ども社会の人間関係がWEB上に少なからず影響を与えていることを踏まえ、学校裏サイトの必要性がなくなるような環境作りも重要となります。

学校裏サイトとはどんなサイト

 

 
2008年3月、文部科学省の調査報告書によると38000件以上の学校非公式サイト(通称:学校裏サイト)があるとされています。一般的には、学校の公式サイトとは別に、その学校の在校生や卒業生によって、生徒間の交流や情報交換をネット上で行うことを主目的として作られています。
その多くは無料で使える掲示板に「○○中学掲示板」「○○の人集まれ!」といったスレッドを立ち上げており、中にはパスワードが掛けられて仲間うち以外には見られないものもあります。

 

こうした学校裏サイトでは、部活の連絡や受験の相談など、単なる情報交換に使われていれば特に問題はないのです。事実、そうした交流目的、連絡目的のサイトも多く存在します。

 

子ども達にとっての学校裏サイトは、ケータイでいつでも簡単にアクセスし、友達と文字会話が楽しめる場所です。軽いうわさ話をしているに過ぎないケースもあれば、意図としていじめ相談をしていることもあります。
スレッドのタイトルによっては実名で「○○先生のウザイところを言い合う」といったように誹謗中傷を目的としていることもあります。しかし子ども達にとって特別な悪気、悪意はないようです。それは単なる、ストレス発散の場となっているようにも見受けられます。

 

しかし、例え一時的な感情であっても、一旦子ども達が個人名を上げて特定の子のうわさ話や誹謗中傷を書き込んでしまえば、真実かどうかに関係なく多くの人の目にさらされます。そしてそれがネットいじめへと発展する可能性が高まるために問題視されているのです。






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